【万葉の心】 三椏の苗を販売します。3月発送

私たちが初めて工房を構えた高知県の旧伊野町では、まだ三椏の自家栽培はしていませんでした。

近所の農家さんが苗を栽培しているのを見ながら、いつかは楮だけでなく、三椏もやりたいと思っていました。

近所の農家さんの三椏の苗の畑にて。1981年ごろ。

梼原と三椏

三椏も栽培を始めたのは、今かみこやがある梼原町への移住がきっかけです。

  • 植林になっているところは全て三椏畑だった
  • 現金収入は炭焼きと三椏だった
  • 収穫時期は山の上にカマドをついて、泊まり込みで蒸し剥ぎ作業をした

と言われるぐらい三椏栽培は梼原の歴史の中で大きな役割を果たしていました。

かみこやある集落も四国カルストまで三椏の畑が広がっていた

でも、ロギールが移住した1992年当時、三椏を生産している農家さんはすでに1件だけになっていました。

そこでロギールは、自分のやりたい紙漉きと新しく住み始めるこの梼原町とのつながりを強くするためにも、今三椏の自家栽培を始めるべきだと思ったのです。

奈良時代から登場する三椏

三椏は古代から日本の文化の一部となってきました。縁起のいい、春の早い時期に花が咲く「サキクサ」と呼ばれていて、万葉集にも登場します。

春されば まず三枝(さきくさ)の 幸(さき)くあれば 後にも逢む な恋ひそ吾妹

万葉集 (少し調べたのですが、作者は不詳なのでしょうか、柿本人麻呂なのでしょうか、ご存じの方教えて頂けたら嬉しいです)

「春になれば咲く三椏のように、あなたが幸運で無事でいればまた会えるから、恋しがらないでください」(訳by陽平)

咲き始めの三椏の蕾

美しくて毒がある

和紙の原料としての三椏は、楮や雁皮に比べると比較的新しい素材です。戦国時代に楮などと混ぜて使われていたようです。

需要が大きくなったのは明治時代。紙幣に使われるようになってからです。梼原町での三椏生産が増えたのもこの頃です。

三椏の紙は艶があるので高級感があり、虫食いが起きにくいので紙幣や証書にぴったりだと思います。梼原の地元の小学校での証書製作はいつも楮と三椏を半々ぐらいの原料で製作しています。

楮と三椏が半々の暑手の和紙
楮と三椏が半々の暑手の和紙

三椏の紙に虫食いが少ないのは、三椏に少し毒があるからと言われています。そのせいか、三椏を蒸すと独特の臭いがするので、大量に収穫作業をしていた昔は、その臭いで酔ったという話も聞きました。

それから鹿もあまり食べないので、最近は食害対策として鹿の多い山にも植えられています。三椏を密生させて生垣のようにすることで、ある程度効果はあるようです。

値段など

自家栽培用に作っていた苗の余分を初めて販売したのが、2012年だったと思います。それから気に入って頂き、リピーターで購入して頂いている人もいて、とても嬉しく思っています。

三椏の株
三椏の株

三椏の栽培に適している条件

  • 水はけの良い畑
  • 半日陰
  • 沖縄から東北南部まで
  • 植え替えは4月上旬ごろまで

お送りする苗の状態

  • 去年の春に種から発芽させた1年生苗
  • 無農薬で無肥料で栽培
  • 地上が15㎝~40㎝程の大きさ。
  • 10本~30本を1つにまとめた状態で発送
  • 花は黄色

三椏の3つの特別な魅力

  1. かわいい花が咲く
  2. 文化的
  3. 創作に活かせる

皮は和紙の原料になりますが、皮を剥いだあとの中の枝も華道の素材やインテリアとして利用されています。

三椏の枝をフレームに使ったロギールの照明作品

特典

特典1 三椏和紙の作り方説明書

あなたは三椏を栽培して、和紙を作るつもりですか?もしただ植木として購入する場合でも、2年目には健康に強く育つために一度枝を刈り取ることをお勧めします。その時には、枝を捨ててしまわずに、ぜひ紙を漉いてみてくださいね!

特典2 消石灰

三椏は弱アルカリ性の土壌を好みます。そのため、三椏を植えたところに少し消石灰をまくと良いです。ちなみに、肥料は逆に根を痛めることがあるので、やらないでくださいね。

育て方のポイントも同封しますが、できれば事前にネットで投稿したいと考えています。

値段

値段には送料、お支払い手数料、消費税込みで全国一律以下の通りです。

  • 10本 9,600円
  • 30本 23,000円
  • 50本 35,000円
  • 70本 47,000円
  • 100本 63,000円

お支払い方法

  • 銀行振り込み(高知銀行)
  • 代引き
  • クレジットカード(PayPal)

クレジットカード決済または銀行振り込みの場合は、お支払いを確認してからの発送となります。

発送

発送はゆうパックにてお送りします。3月中のご希望のお受け取り日をご指定下さい。

この機会にお買い求め下さい

種の保管、成長具合の調整、新芽の世話など商品になる苗を作るには微妙に難しい点がいくつもあります。私たちの実力不足ではありますが、残念ながら販売用の苗を用意できなかった年もあります。

幸い、今年は800本ほど作れて、すでに300本ほどの予約をもらっています。ぜひこの機会にお買い求め下さい。

申し訳ありません、まだ専用のフォームが作れていないので問い合わせフォームからご注文をお願い致します。

なお、2月中に頂いたご注文は1割引きです。

普段の生活に取り入れるいとをかし

庭に三椏があれば、年始から膨らみ始める蕾で春が来るのを一番に感じることができます。その春のかわいい三椏のを花を待ち遠しいと思う気持ちは、奈良時代の人の心に通じると思うといとをかしですね。

植物とか文化に興味がある人があなたの家を訪ねたときには、きっと話がはずんで充実した時間になりますね。

そして何より紙漉き屋としては、もし興味があれば、刈り取った枝をちょこっと処理して、紙を漉いてみてほしいです。自作の三椏和紙に、ひとこと言葉を添えて大切な人に手紙を送ったり、絵を書いたりして、創造的な自分を生み出せます。

良くある質問

栽培は簡単ですか?

三椏は繊細な植物なので、世話自体は難しくありませんが、植える場所との相性が良くないとうまく育ちません。半日陰の水はけの良い場所を好みます。栽培のコツをまとめた説明書を同封します。

どれぐらいの量を植えると良いですか?

枯れてしまう可能性があるので、1つの場所に2本ずつ植えるのをお勧めします。1.5m間隔である植えて、大きく育つとある程度密集している状態になります。

和紙の原料にするには?

植え付けから2回目の冬に、一度すべての枝を下から刈り取って頂くことで、その後丈夫に育ちます。その時に刈り取った枝から、最初の和紙を作ることができます

その他ご不明なことがありましたら、どうぞお気軽に問い合わせフォームをご利用下さい。

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