はじめまして、和紙スタジオかみこやです
かみこやは高知県の山奥にある小さい手漉き和紙工房です。
自然とアートが好きな方にはきっと感動して頂ける紙と体験をご用意しています。

かみこやの仕事
私たちの主な仕事は下の2つ。
- 自家栽培の原料を使った美術用紙やインテリア・内装用紙の製造販売
- 1日1組限定のワークショップと宿泊
紙作りは江戸時代末期の化学薬品や機械を使わない製法を基本にしています。
理由の一つは「人と自然が共生する社会に貢献する」という私たちの理念を実現するため。
それから何より「人の手と自然の力だけで作った紙が、一番美しくてメッセージがこもっている」と、かみこやのオーナー、ロギール・アウテンボーガルトが考えているからです。

和紙との出会い
ロギールが和紙に出会ったのは、母国オランダのアムステルダムで製本の仕事をしている時でした。光を透かすと紙の中に繊維が見えるその自然な美しさに、一度で心を奪われたのです。

それから間もなくシベリア鉄道とフェリーを乗り継いで、1980年に来日。全国の手漉き和紙の産地を見学して翌年、手漉き和紙の「原料」「道具」「技術」が揃っている土佐和紙・高知県に工房を構えました。
その後のロギールの良い紙を求める姿勢は評価されて、2007年に高知県から「土佐の匠」認定して頂きました。

また、何度も一緒に仕事をしている建築家・隈研吾氏は、著書の中でロギールとの初対面を以下のように表現してくれています。
狭い山道を登っていくと、古いボロボロの民家があって、そこでロギールが作業をしていた。捨てられた廃屋を見付けて住み込んだけれど、電気が来てないんだよという話だった。あんな真っ暗な中で、よく作業をしたり、暮らしたりできるものだと感心してしまった。
隈研吾(2020)「ひとの住処 1964-2020」新潮新書

この隈氏の著書では「ボロい」「暗い」という表現が、高度経済成長を通して「ピカピカ」なものがもてはやされるようになったことの対比として、この本の中で何度も登場しています。ちなみにそこは廃屋でではありませんでしたし、電気も通っていたのですが、隈さんの目にはそれほど衝撃的に映ったのだと思います。
伝統手漉き和紙の表現力
機械や化学薬品を使わずに紙を漉く。
これは制限のように思えますが、実は手漉き紙の表現の可能性を広げています。
美しい和紙の繊維
伝統製法作った紙は繊維がダメージを受けていないので、光沢のある美しい紙になります。


新しい手漉き紙
またかみこやではヨーロッパ伝統の手漉き紙であるコットンペーパーを取り入れて、和紙の技術とかけ合わせた新しい表現にも挑戦しています。


和紙からのメッセージを伝える寺子屋「かみこや」
かみこやの名前は江戸時代の学校「寺子屋」から来ています。
この名前の原点は、梼原町に移住した1993年から続いている地元小学校での紙漉き指導での気づきがあります。
それは、和紙作りがたくさんの人にとって楽しいということ。それから和紙作りを通して人と自然の距離がグッと縮まるということです。

どのワークショップも伝統的な製法がベースになっています。これまでに3000人以上の人に、手漉き和紙の伝統をお伝えしてきたことになります。
里山全部を体験する
かみこやでは単に紙漉きの技術を体験してもらったり、作品を作ってもらいたいだけではありません。
原料の畑に囲まれた集落に到着して、山の空気を吸い、自分の手で紙を漉く。
夜は星空を見上げながら大切な人との時間を過ごし、和紙に囲まれた寝室で寝る。

朝は谷の霧を眺める。

和紙の生まれる里山全体を五感で経験して、手漉き和紙からのメッセージを受け取って頂くのが私たちの願いです。
ところで私は
ところで、この文章を書いているのはロギールの息子、陽平です。

私は草刈、掃除から紙漉き、お客様対応・ネット関連のことなど、業務全般をやっています。もちろん、私とロギールと母・千賀子だけでは仕事が回しきれないので、ここ数年はほぼ毎日、1~2名のスタッフの方にも手伝ってもらっています。
こういうたくさんの仕事の中でも、私が今一番力を入れているのはメールマガジンです。SNSとは一味違うお客様との繋がり方にとてもやりがいを感じています。
配信は週に2回程度です。1回は私たちの家族が高知に移住してから現在までの物語を、もう1回はかみこやの最新情報や、お得な情報をお届けしています。
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